保育園で実践している食事の工夫~保育園でなら食べるのに!~

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こんにちは。
現役保育士のあかり先生です。

日頃保護者の皆様とお話しする中で、“家では全然食べてくれないのに、保育園の給食は食べる”という話をよく聞きます。そこで今回は、保育園での給食の時間に注目し、どのような工夫をしているのか紹介したいと思います。

【目次】
1.食事の時間、一番大切にしていること
2.野菜が苦手など、偏食がある子どもへの関わり方
3.食事が楽しくなる裏ワザ

それでは、順番に見ていきましょう。

1.食事の時間、一番大切にしていること

多くの保育園に当てはまることだと思うのですが、私が勤めている園では“楽しい雰囲気の中で食べること”を一番大切にしています。年齢にもよりますが、子どもの食事はおやつを含めると1日に3〜5回程度あります。育ちにおいても大切な食事の時間。“食べたい”という意欲を育む為には、“食べる事が楽しい!”と感じてもらうことが何よりも大切です。

とはいえ、食事の時間って本当に大変ですよね。

私が新人保育士の頃、給食の前後は準備も片付けも大変で、なかなか食べ終わらない子どももいて、とてもストレスを感じていました(笑)大人がイライラすると、その雰囲気が子どもに伝わり、更に食事のペースがダウン…。でもある時、“そういう時こそ楽しい雰囲気を作らなくちゃ”と気持ちを切り替え、その場が明るくなるような声掛けをしました。「人参さんが◯◯くんのお口トンネルに入りま〜す!」「ここまで頑張ったのすごいね!次はどれ食べる?」などなど。すると、子どもたちはキャッキャとはしゃぎながら食べ進めていったのです!

この経験を経て、食事の際には “どのように楽しい雰囲気を作っていこうか” 考えるようになりました。 “楽しい雰囲気” とても大切です!

2.野菜が苦手など、偏食がある子どもへの関わり方

苦手な食材があり、決まったものしか食べてくれないと頭を悩ませる保護者に多く出会います。特に相談で多いのが “野菜” です。しかし、野菜には苦みや独特の食感、においなどがあり、子どもは本能的にこれらを「毒」と判断して避けようとする傾向があります。子どもが野菜を嫌がるのも無理ありませんよね。必要な栄養は他の食材でも摂ることができる為、焦らずに食経験を重ねていけるようにしましょう。

食経験を重ねていく為に、私が子どもに接する際、実施しているステップは4つあります。
➀触ってみる ➁においを嗅いでみる ➂舐めてみる ➃一口だけ食べてみる です。

まず1つ目は、“触ってみる”です。「やわらかいかな、かたいかな?」「ふにふにしてるね」など声を掛けながら、興味が持てるようにしています。(園では大人が実際に触ることは衛生上よくないので、保育者がスプーンでつついたりして「触っていいよ」と知らせています。)はじめは感触から楽しめるよう働き掛けています。

次に、“においを嗅いでみる”です。食材に触ることができたら、そのままにおいを楽しみましょう。「いいにおいがするね」「美味しそうだね」と声掛けしていきます。この時、保育者も一緒ににおいを嗅ぎ、子どもが真似したくなるような環境を作っています。

次に、“舐めてみる”です。この時に、無理に口に入れようとはせず、あくまで子どもの意思で舐めてみようと思えるような関わりを大切にしています。「舐めて嫌だったら終わりにしよう」と事前に約束し、子どもが頷いたらこのステップに移ります。子どもの口の中は敏感なので、もしかしたら舐めることですぐに拒否反応を示すかもしれません。その時は、頑張った姿を褒め、食べられる食材のみ食べ進めていきましょう。

苦手な食材を舐めることができたら、“一口だけ食べてみる”に誘い掛けていきます。“舐めてみる”ステップをクリアした際、大袈裟なくらい褒めていくと、最後のステップに進みやすいかもしれません。この時、食材をできるだけ小さくするのがポイントです。大きかったり、量が多かったりすると、それだけで意欲がなくなってしまうからです。焦らず、スモールステップで進めていきましょう。一口食べることができると、大人としては「食べられるじゃない」と思ってしまうことが少なくないと思います。しかし、その一口は子どもが勇気を出して頑張った一口です。食べてみて「美味しい!」と感じられたならいいですが、もし、一口食べてみて吐き出してしまうようなら、無理に食べさせることはやめましょう。食事の時間が苦痛になってしまっては、食べること自体が嫌になってしまうかもしれません。

以上、4つのステップを実践すると、食材の何が嫌なのか分かるようになってきます。見た目、におい、舌触り、食感、味付け…。子どもが何を嫌がっているのか見極めていけると調理の際、参考になることでしょう。

3.食事が楽しくなる裏ワザ

 

最後に、私が勤めている保育園で実践している、食事が楽しくなる裏技を紹介します!

それは…

食事の際に“鏡とカメラ”を用意することです!

子どもたちは写真を撮られることが大好き!
「ご飯食べているところ、写真に撮りたいな~」と声を掛けると、止まっていた手が動き出します(笑)
また、子どもの前に手鏡を置き、自分が食べる姿を見られるようにすると夢中で食べる姿が見られたこともありました。
ご家庭で実践する際には、スマホのアプリを使い、動物に変身した自分を見ながら食べるというのも面白いかもしれません。

子どもの “食べたい” 意欲を引き出すために、食事が楽しくなる工夫をいろいろ試してみてくださいね。

以上、「保育園で実践している食事の工夫」でした!

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